「ナツミ……どうしたの?」


「え?」


質問したのはあたしの方なのにと、首を傾げる。


「顔、真っ青だよ? 体調悪いんじゃない?」


そう言われて、あたしは自分の頬に手を当てた。


朝あれだけ出血すれば、顔色くらい悪くなるだろう。


自分の血液は1滴残さず料理に使用し、自分でも飲んできた。


それでも、貧血は回避されなかったみらいだ。


今こうして立っていること自体、普通では考えられないことだろう。