両想いになれてジンクスから解放されたと思っていた。


そうであって当たり前だと思っていた。


でも、違うとしたら?


教室まで戻って来たあたしは、いつもの調子で健へと近づいた。


健はすでにお昼を食べ終わっている。


「ねぇ、健。今日の放課後遊びに行こうよ」


「今日はサッカーがあるんだ」


健は躊躇することなく、そう言い切った。


いつもならもっと優しく、少しなら時間を作ってくれたりする健。