ジンクス

健は本当に体調が悪かったのかもしれない。


それを無理していたのかも。


それなら、今度はあたしが健を保健室へと連れて行ってあげなきゃいけない。


そう思い、早足に教室へと戻った。


その時だった……。


窓際の席に座った健の姿が見えた。


健は手に菓子パンを持ち、頬張っている。


「どうしたんだよ今日は、愛妻弁当があったんだろ?」


「あったけど……なんかいつもと違った」


友人の言葉に不機嫌そうに答える健。