健の彼女になれた。


嘘でも冗談でもない。


本物の彼女になれたのだ。


そう思うとボーっとしてしまって、目の前の課題なんてとても手に付かなかった。


正直、課題なんてどうでもいいとさえ感じられる。


健と両想いになれたことのほうがあたしにとっては大切だった。


「明日のお弁当は、もう普通のでいいんだよね?」


誰もいない部屋の中、あたしはぽつりとそう呟いた。