「あ、そうだナツミ。今日の放課後は空いてる?」


突然話題を変えられて、あたしはキョトンとしてしまった。


「用事があるならいいけど」


「ううん、なにもないけど?」


「それなら、一緒に出掛けないか?」


そう聞く健の頬が少しだけ赤くなった。


あたしは箸を持つ手を止めて、健を見つめた。


「それってもしかして……」


「あぁ。デートの誘い」