ジンクス

その時だった。


寝室のドアが開く音が聞こえてきて、あたしはハッと息を飲んだ。


まな板の上にはまだ肉がそのまま残っている。


寝室から出て来た足音が徐々にこちらへ近づいて来ている。


時間を確認すると、すでに両親が起きだす時間になっていた。


料理に夢中で全く気が付かなかった。


全身から汗が噴き出して来る。


どうしよう。


どうしよう。


どうしよう。