「お、今日のお弁当もうまそう!」


箱を空けて、さっそく箸を手に持っている。


3時間目が体育だったからお腹がペコペコみたいだ。


「健ってさ、今好きな人はいないの?」


あたしは自分のお弁当の蓋を開けながら健にそう聞いた。


「今? そうだなぁ……」


健はお弁当から視線を上げずに首を傾げる。


「いないの?」


もう1度、聞いた。