しかし覆面の男は何も言わず食べ物だけを置いて部屋を出て行ってしまった。


「なんで……なんでよ……」


また涙があふれて来た。


あたしがなにしたの?


可愛いからちょっと調子に乗っただけでしょ?


ちょっとだけクラスメートをイジメちゃっただけでしょ?


ここまでされていいわけない!


「消してよ!」


あたしはそう叫んでテーブルに額を打ち付けた。


ガンッと鈍い音が響き、痛みがかけて行く。


「消してよ! 消してよ! 消してよ!」


ガンッ! ガンッ! ガンッ!


こんなのただの悪い夢。


悪夢だよ。


だから早く覚めて。