原因は親にあるとしか思えない。


あの人たちは金の世界だけで生きている。


きっと沢山の人たちから反感を買って生きて来たに違いない。


あたしはとばっちりだ!


雄たけびのような悲鳴を上げて壁を蹴る。


くそ!くそ!くそ!


両親が原因ならあたしにできる事なんてなにもない。


お金がいらないなら、復讐の材料として利用されるしかないじゃないか!


ギリッと奥歯を噛みしめた時、テーブルがぶつかった壁も向こうからドンッと低い音が聞こえて来た。


「え……?」


あたしは上半身を起こして壁を見つめた。