どうにかバスタオルで床を拭いたあたしは、無気力なまま床に寝転んでいた。


相手の目的がなんなのか本当にわからなくなってきた。


あたしの家は裕福じゃない。


見た目だって、別に普通だ。


放尿するシーンを撮影されたと言う事は、そういうマニアックな人向けの作品を作る事が目的なんだろうか?


そうだとしても、どうしてあたしが選ばれたのかがわからない。


なにが起こっているのかわからない事への恐怖で、涙が止まらなくなっていた。


次から次へと溢れ出て来る涙はまるで泉のようだ。


ジッとドアを見つめていても、誰も入って来ない。