「あたしを自由にしたいんでしょ? だって、こんなに可愛い女子高生なかなかいないもんねぇ?」


男にグッと顔を寄せてそう言った。


この覆面男を手玉に取ってしまえばこっちのものだ。


「ねぇ? キスしてあげよっか? 強引にじゃなくてあたしから」


そう言うと覆面男はあたしを見て少しだけ目を見開いた。


あたしはニヤリと笑う。


食いついた。


そう思った次の瞬間だった。


覆面男の右手があたしの首を掴んでいた。


呼吸が止まり目を見開くあたし。


覆面男は布の上からあたしに無理やりキスをすると、そのまま部屋を出て行ったのだった。