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朝から彼氏と喧嘩をしても、学校に登校したあたしは上機嫌だった。


なにせこの学校にあたし以上に可愛い子なんていない。


あたしはこの学校のお姫様だった。


「ねぇ、喉乾いた」


あたしが一言そう言うと、必ず誰かが動いてくれる。


時には数人同時に動いて同じ物が何個も運ばれてくることもあった。


あたしがそうしろと命令しているワケじゃない。


みんなが勝手にあたしに従っているだけ。


こんなに気分がよくなる場所は他にはなかった。


「なんか足がむくんできたぁ」


そう言うと、あたしの席に集まって来た子たちが一斉に後ろを向いた。