1人で茫然と座り込んでいると、部屋のドアが開いた。


覆面男が3人立っている。


男……勝手にそう思っていたけれど……。


「……千恵美なんでしょ?」


あたしは座り込んだままそう言った。


モンターの電気はすでに消されていて、とても静かだった。


そんな中、一番背の低い覆面が一歩前へ出て来た。


右手を覆面にかけ、一気にはぎ取る。


その瞬間あたしは息を飲んでいた。


覆面から出て来た顔は中年女性だったのだ。


見たことのない顔に唖然とする。


「誰……?」


まさか千恵美とは全く無関係だったの?