昨日剥がされた皮膚はそのままで、頬やおでこの筋肉が異様に盛り上がっている。


美世の心臓が動くと同時に、顔中の血管が大きく上下している。


まるで化け物だ!


「本当はその化け物と、残った2人で戦ってもらう予定だったんですけどねぇ」


あたしは悲鳴を上げることもできず美世を見つめた。


美世はジリジリと近づいて来ている。


美世の体が揺れる度に、筋肉がボコボコと浮き上がってくるのが見えた。


あたしは手を伸ばし、壁に飾られているナイフを手に取った。


こんなもので勝てるなんて思えない。


きっと、あたしはここで殺される……!