女王様の機嫌を損ねないため、悪口はすべて同意した。


一緒にいることは正直精神的に辛かったけれど、それでも利点の方が大きかった。


あたしと音は見る見る有名人になったのだ。


学校内での生活が一変し、楽しくなった。


近づいてくる友人たちはみんな美世に近づきたい子ばかりだったけれど、それでも一目置かれているというのは心地よかった。


そしてだんだん美世の言う事は絶対になってきていた。


クラス内はもちろん、他のクラスの子でさえ美世の周りに集まって来る。


「千恵美ってさ、本当にウザイよね」


美世が一言そう言えば、全員が千恵美を疎ましがった。