両目からとめどなく涙があふれている。


「さぁ、行きますよ」


男がそう言い、チェンソーを美世へ向けた。


美世が目を見開く。


見ちゃだめだ。


そう思うのに、目をそらそうとすると後ろの男が無理やり前を向かせてきた。


その為にあたしたちはここに座らされていたようだ。


画面上では美世の顔にチェンソーが近づいていく。


こんなの嘘に決まってる。