あたしはギョッとして目を見開いた。


美世はボンドで無理やり口をふさがれているのだ。


モニターから思わず視線を外した。


「さて、そうこうしている間に投票は締め切りです! 最多数投票があったのはどれなのか!?」


途端にクイズ番組の司会者のような口調になる覆面男。


画面上には美世の苦し気な表情と、投票結果が表示された。


1位、チェンソー


2位、硫酸


3位、ハンマー


「チェンソーだ……」


音がそう呟いた。


「美世はチェンソーで顔を奪われるってこと?」


「そんなことしたら死んじゃう!」


音がそう叫んだ時、画面上にチェンソーが現れた。