監禁少女

なにがあったんだろう?


「この後ろ姿はどう見ても千恵美だもんねぇ」


美世はそう言って自分のスマホを冬夜へ見せた。


冬夜はそれをチラリと見ただけで視線を外してしまった。


画面にはなにが写っているんだろう。


「なにかあったらいつでもあたしに言ってね。あたしは冬夜の味方だから」


美世はそう言うと、冬夜と別れて小道へと入って行く。


薄暗い小道の先にさっき動画に写っていたサラリーマンが立っているのが見えた。


「上手く行った?」


「うん。まんまと騙されてくれたよ」