監禁少女

「俺、もう行くから」


そう言って冬夜がこちらへ向けて歩き出した。


カメラは慌てて離れて行き、画像はそこで途切れた。


「今のってどういう意味なんだろう」


あたしはぽつりとつぶやいた。


「きっと、冬夜は千恵美を好きだったってことだよね」


「なら、どうして美世と付き合ったんだろう」


「知らないよそんなの。冬夜と付き合ってるスミレの方がよく知ってるんじゃないの?」


嫌味を込めてそう言われ、あたしは黙り込んでしまったのだった。