「学校ではあれだけ女王様だったのに、美世って裸の女王様だったんだね」


今更自分が裸だと気が付いても、もう遅い。


あたしはナイフをスッと引いた。


浅く皮膚が切り裂かれて行く。


美世の顔が面白いくらいに歪んでいく。


「あたしのスマホ、盗っていいから! だからやめて!」


美世が叫んだせいで刃が奥まで食い込んだ。


肉を切る感触が手に伝わって来る。