惚れ薬

その画面に表示されているものを見て、あたしは絶句していた。


目を見開いて遼太郎を見る。


今ならまだ誤魔化せるかもしれない。


そう思うのに、何も言いワケが浮かんでこなかった。


「この小瓶、持ってたよね?」


ニヤリと口角を上げて笑う遼太郎。


あたしの背中に冷たい汗が流れていった。


「なんのことかわからない」


ようやくそう返事ができたけれど、あたしの声はかすれて震えて、最悪な状態だった。