「青花、終わった?」


そんな声が聞こえてきてハッと我に返った。


振り向くと初美が教室の入り口で待っている。


途端に体がカッと熱くなる感覚がした。


今のを全部見られていたかもしれないのだ。


「なんでそんなところにいるの!」


怒鳴りながら初美に近づくと、初美はビクリと体を震わせた。


「ご、ごめん……」


「いいから、ジュースでも買ってきて」


「うん、わかった」


初美は逃げるようにしてジュースを買いに向かう。


それを確認してあたしは大きくため息を吐き出した。