「本当はボーリングなんて嫌だったんじゃないの?」


「どうして?」


「どうしてって……」


隼人の点数を見れば誰だってそう思うだろう。


苦手なボーリングに誘われて、嫌とは言えなかったのだと思っても不思議じゃない。


「お、俺は愛ちゃんと一緒ならどこでもいい」


耳まで真っ赤に染めてそう言う隼人。


「彼氏カッコいい事言うね」


川田君が足を組み、隣の真由の膝に手を乗せた状態でそう言って来た。


その姿や一挙一動には無駄な動きがなく、女馴れしているのがわかった。


一方、同性からカッコいいと言われた隼人は焦って、口からジュースをこぼしてしまっている。