その言葉に蓮人はニヤリと笑う。


「お前もそうやって、演技をして恋人だと思い込ませてきたんだろ?」


蓮人の冷たい言葉に絶句してしまう。


これはあたしが自分でやってきたことと、全く同じことなんだ。


何も知らない男たちをその気にされて、売り飛ばして来た。


でも……でも!!


「離せ! 離せよ!!」


叫ぶあたしの腕に、チクリとした痛みが走り、次の瞬間意識はなくなっていた。