「なぁんだ、ただのノロケか」


ノロケ?


あたしが、蓮人の事を考えてノロケてる?


あたしは驚いて優里を見つめた。


「変な病気になったのかと思ってビックリしたよ」


優里はそう言い、自分の席へと戻ってしまった。


本気で好きな人とじゃないと付き合わない。


当時自分でそう思っていたことを思い出していた。


あたしは蓮人の事を本気で好きになってしまったんだろうか。


そう考えると、また心臓はドキドキしてくる。


自分でドキドキをおさえようとしても、できなかった。


頭の中から蓮人の顔が離れない。


これが、好きって気持ち……。


あたしはそっとネックレスに触れたのだった。