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家に戻ってからも蓮人になでられた所に熱を感じていた。


まさかあんな風に頭を撫でられるとは思っていなかった。


蓮人の大きな手はあたしを包み込むようだった。


ベッドに座り、ボーっと今日の出来事を思い出す。


蓮人は実は優しい人なんじゃないか。


あの手に、そんな感情を抱いていた。


《どうだった?》


真由からそんなメッセージが入り、あたしは我に返った。


《上手く行ったよ。蓮人の彼女になった》


《そっか。そかったね! これで借金はチャラで大金ゲット!》


楽し気な絵文字がふんだんに使われているそのメッセージに、あたしの頬も緩んだ。