大金を持って来ても嬉しい顔1つしない蓮人を見ていてわかったことがあった。


この○×金融は不当な利息を支払い続けさせたいと思っているのだ。


全額返金させてしまうと、もう請求することができなくなってしまう。


だからいくらお金を持って来ても、蓮人は喜ばないのだ。


蓮人はなにも答えずに、棚の前に立っていた金髪男へ資料を持ってくるように頼んだ。


金髪男はあたしの横からテーブルに資料を投げた。


「残りの借金だ」


蓮人はそう言い、1枚の紙を見せて来た。


あたしが持って来た分はちゃんと差し引かれているはずだ。