「どうしてそんな事言うんです?」


「だって、愛ちゃんってすごく人気だし、でも告白してもダメだってみんな言ってたし」


そう説明しながらも汗が噴き出している。


「あたし、好きな人がいたから告白を受けて来なかったんですよ?」


あたしはそう言って先輩に一歩近づいた。


先輩は緊張しているためか、あたしから離れてしまった。


「それって……?」


緊張している先輩の心音が、こちらまで聞こえてきそうな気がした。


「先輩のことです」


あたしは満面の笑みを浮かべて、そう言ったのだった。