あたしは頷き、西田さんに続いて公園へと足を踏み入れた。


今日はいい天気なのに子供の姿はない。


2人の貸し切り状態の公園のベンチで、あたしはホッと息を吐き出した。


「大丈夫? 歩いてて疲れてない?」


公園の入り口にあった自動販売機で西田さんは冷たい紅茶を買ってきてくれた。


「ありがとう」


あたしは紅茶を受け取り、一口飲んだ。


乾いた喉に心地よく流れ込んでいく。


真っ青な空に夏の雲が流れていて、それを見ているだけでも気分が良かった。


「俺の事、ちょっとは信用してくれた?」


隣に座り、アイスコーヒーを飲みながら西田さんはそう聞いて来た。


あたしは苦笑を浮かべて頷いた。


「あたしの警戒心が強かったみたい」