「あ、ありがとう」


さすがに大人は女の扱いにも慣れているようで、あたしはしどろもどろになってしまう。


「今日行きたい場所ある?」


「えっと、後で喫茶店には行きたいかな」


「喫茶店?」


意外そうな目をこちらへ向ける西田さん。


「学校の近くにお洒落な喫茶店があるの」


「へぇ、学校の近くか」


西田さんはそう呟き、持っていたお菓子を持ってレジへと向かう。


「あ、愛ちゃん飲み物とかは?」


振り返ってそう聞かれ、あたしは咄嗟に左右に首を振っていた。


「大丈夫」


そう言ってほほ笑む。