「ごっ…ごめんなさっ…」 本当は、礼儀として顔を上げて 相手の目を見て謝りたかったんだけど 泣きすぎてぐちゃぐちゃになってる自分の顔を 見せたくなかった。 「泣いてる…?」 低い声でそう言ったのは男の人だった。 何歳くらいかまでは顔を見てないから 分からないけど… 「どうした?」 そう言って 優しく問いかけてくれた。 たったそれだけなのに。 この1週間誰とも話してなかったせいで 凄く心が救われたような気がした。