【百桃 side】









奏多先輩に出会ったのは私が中学2年生の頃。


















私の両親が離婚して引っ越した時期だった。
私は母親に引き取られ、県外へと引っ越した。












知らない街で、友達もいない。
不安しかなかった。



















新しい学校へ転校してから1週間が経った時。
今まで私が育って来た所と
環境が異なりすぎて、馴染めず中々
皆の輪に入れなかった。




















その寂しさと、がつがつ行けない自分への
情けなさがこみ上げ、帰り道に1人で泣いてた


















溢れ出てくる涙を拭きながら
下を向いて歩いていたせいで
前を歩いていた人にぶつかってしまった。