──浮気してごめん。
そういってくれれば許していたのに。

どうして、浮気じゃなくて別れなのだろう。
どうして、浮気じゃなくて本気だったのだろう。


雄大はもうつけてくれてくれてなかったけど、あたしはいまもまだ薬指に付け続ける。


──YUDAI AMI
 FOREVER LOVE──


指輪の裏側に刻まれている文字。

これだけはずっとはずせない。
雄大についていないのを見たときに、1度はずしたけど
どうしても手にしてしまった。
ついていないと落ち着かなくて。

自分1人で付けてても意味がないのに、どうしてもこの指輪にすがりたかった。


思い返せば楽しい思い出、嬉しい思い出ばかりが浮かんでくるのに。

どうして、いまあたしたちは一緒にいないのだろう。
どうして、いまあたしはひとり、雄大を想っているのだろう。

少し前までは、ふたりの想いは交わってたはずだったのに。
いつから交わらなくなったのだろう。