「……そっか」



じゃあ、いま雄大は?
なんの障害もないの?
あたしたち、なんの問題もなく一緒にいられるの?



「大丈夫。雄大は亜実のこと想ってる」



昌也があたしの不安を読み取るように微笑む。



「……うん」


「心配すんな。掴またらもう離すなよ」



春樹があたしの頭を撫でる。



「雄大と亜実がやっぱりお似合いだよ!」



香莉菜があたしの両手を掴む。

3人とも、あたしのことを考えて、言葉をくれて。
凄く嬉しかった。



「またあの頃みたいに、四人で出かけたりしようね」



香莉菜の言葉は、あたしの励ましの薬だった。



「俺も百合に会うのは今日が最後にするよ」


「……そっか」



春樹も春樹でケジメをつけようとしている。



「ズルズルきちまったけど、ここらでちゃんとしないとな。彼女もいるし」



春樹が彼女のことをいったとき、すごく優しい表情になった。
だから、きっと彼女のことが大好きなんだなって思う。



「お互い、前に進もう」



いつからか止まってしまった、あたしたちの時。
今、動かすときがきたんだ。