「驚く……?」


「見てのお楽しみ」



ふふっとどこか楽しそうな亜利砂さん。



「ほら、出来上がり!」


「わぁ!こんな短時間でなんかすごい!」



ぱぱっとやっただけなのに、亜利砂さんの手にかかればあっという間に綺麗になれた。



「遅れてすみません!」



鏡の中のキラキラしてる自分に感動してると、ドアがバンっと開いて、女の子が息を整えている。



「もうー遅刻魔ー!」



亜利砂さんがその子のところへと近寄る。



「ごめんなさい、大学の授業が長引いて……」



その女の子がそう言いながら、あたしを見て目を見開いていく。



「え……香莉菜?」



あたしの目も見開いていくのがわかる。



「亜実……」



あたしの名前を口にした彼女はどこかあの頃の親しげな様子がなかった。

久しぶりだからだろうか。



「2人、知り合い?」



亜利砂さんが驚いたようにあたしと香莉菜を交互に見ている。