「もう、悲しい結末にはしないって誓ってたのにな」



深く息をはく。



「春樹……」


「俺はまた罪を犯したみたいだな」



春樹が天井を見上げる。



「また……?」


「高校の時に彼女ができてもずっと体の関係だけは続けていた幼馴染がいたんだ」



ポツポツと話だす。



「……うん」


「そいつが妊娠したんだよ。俺が知ったのはもうおろしてからだったけど。誓ったんだけどな。二度とこんな悲しい結末にはしないって、死んじまった子供に」



春樹の瞳に浮かぶ水滴に、どれだけその頃の春樹が辛かったのか、伝わってきて胸が痛くなる。



「だからって春樹だけの責任じゃないでしょ?」


「俺なんだよ……、俺がちゃんとしてればよかった話なんだよ。俺はあの時神崎のことも傷つけたんだ」


「お姉ちゃん……?」



突然出てきたお姉ちゃんの名前に首を傾げる。