利生君は人の感情を読み取ることが出来ないらしい。 そんなの、出会った時から気づいてたことなのに。 どうやら私は、利生君に特別扱いされていると、勝手に自惚れてたみたいだ。 だから、もう...。 「期待なんか...させないでよ」 顔がいい利生君に好かれていると勘違いしていた心が、言葉として口から出てしまい。 疲れた体は、私のモヤモヤした気持ちなんかお構い無しに、無理矢理眠りにつかせた。 そばに居てくれる利生君まで敵だと分かったら、一体私は誰を信じていいのか...。 わからないや。