「あんなんの何処がいいわけ?」



二年B組から校門で女子に囲まれている隼人を見て呟く桃代。



「えぇ〜!!!桃代!!あんた頭やばない!?」



桃代の隣で校門にいる隼人を見ているのは、桃代の友達の野村 夏樹。



桃代は夏樹の事を‘なっちゃん’と呼んでいる。



「絶対ないでしょ!あんなの。」


そう言いながら隼人に指を指して続ける。




「自分の事、カッコイイとか言ってるんだよ!?」



「そこが、また魅力じゃ〜ん!!」




間から割り込んできたのは、桃代のもう一人の友達前村 花梨。



彼女もまた夏樹同様隼人のファンらしい。




桃代は呆れた顔をして隼人を見る。




「ほんとにあんなののどこがいいのか…。」



大きなため息をその場に漏らす。