* KING+1 *


───────うん?
頭を誰かが撫でている。抱きしめられている背中にある手はフワリと壊れ物を扱う様に優しく肌をなぞる…。

おでこにフワリと優しい口付け?両頬にもちゅっ、ちゅっと短い口付けをされて…

あっ…唇にも落ちてきた優し過ぎるキスの感触に 今は夢の中なの?リアルかどうか わからない微睡みにドキドキとする。

目を今開けたいような、開けたくないような、あやふやな時間をさまよう私に、唇を割って入って来た異物にビクンと体が揺れる。

あっ…唇の中のものを探して 奥深くに隠していたにも関わらず捉えられる。

必要以上に口内を好きに犯され 脳内が甘い痺れでジンジンとおかしくなって───


「んっ、あっ…ふぁ…ん」


恥ずかしい自分の声じゃない はしたない嗚咽が 更に煽られ羞恥で力が益々入らない。


「やばっ。可愛い過ぎ…」


誰かの声を頭の片隅に聞いた気がするけれど私の意識は また飛んだ────。