すごく腹が立つから。


「命令して何が悪い」


「悪いに決まってるでしょ」


コイツ相当性格悪いな。


こんな私が思うんだから相当だよ。


「もうどうでもいいや。今日はあなたに用があって来たの」


私はそう言いながら勝手にベッドに座る。


そして鞄からスマホを取り出して操作する。


画面に映ったのは、和奏が撮影した動画を送ってもらったやつ。


「この動画をとりあえずバラまいてくれない?渚は私の本性知ってる数少ない人間だし、ハッキングできるんでしょ?だからよろしく」


と、動画を見せる。