もうあなたと話すことは無いですよっていう意思表示を込めて。


すると和奏は私から離れて何やら二軍に話しかけに行った。


その様子をそれとなぁく観察する私に、龍騎が近づいてきた。


「瀬山くん…!傷だらけだよ……っ!絆創膏…」


傷だらけなのは当たり前なんだけどビックリしたような演技をして、クラスメートにいい子ちゃんアピールをしてみる。


龍騎はそんな私を見てニヤッと笑った。


渚は本当に美形だけど、龍騎も負けてないね。


「そろそろ限界」


龍騎に絆創膏を貼る私にしか聞こえない声で言われた。


「我慢の?」


「そりゃそうだろ。痛くはねぇよ」


でしょうね。


普段慣れてるからね。


「まぁ3日後くらい決行かな」


私も小声で話す。


「焦らすねぇ」


「……。はいっ!できた!あんまり力になれないけど頑張って??」


いい子ちゃん演技に戻る。


「おう」


龍騎も案外使えるよね。


条件飲んで良かったかも。