目が覚めたらそこは森の中だった。
近くに金属の塊。
「これ…車……?」
跡形なく潰れてる。
「お母さん…お父さん……?」
近くにいるはず。
探さなきゃ。
「お父さん!!お母さん!!!」
大声で叫んでも返事がない。
金属の塊の方へ視線を向けたら、腕のようなものが見えた。
その腕にはお母さんの腕時計。
指にはお母さんとお父さんがつけてる結婚指輪。
「おか…さ…ん……」
お母さんは金属の塊に潰されてる。
金属の塊もろとも潰れたんだ……っ。
お父さんは…?
もうわかってた。
車は前から崖へと落ちた。
一番危ないのは運転席に座ってたお父さん……。



