ピーンポーン


それからすぐインターホンが鳴り、二人が入ってきた。


リビングのソファに、私と渚が隣同士、その向かい側に慧と晋が隣同士で座る。


「久しぶり、彩羽」


慧はそう言ってくれたけど、晋は相変わらず私を睨んでる。


あのときの優しかった晋は何処へ。


「久しぶり。あの時はホントにありがとね。ずっとお礼言えなかったから」


「俺ほぼ何もしてねぇよ」


来てくれただけで嬉しかった。


「来週の土曜の話だけど」


晋がそう切り出した。


来週の土曜日に何かあるのかな。


「あの店のオッサン、鍵を植木鉢の下に隠してんだよ」


「マジ?じゃあ楽勝だな」


晋と慧が盛り上がってるけど、何の話なんだろ。