「っ!!」


反射的に渚を避けるように立ち上がる。


「……どうした?」


ソファに座ってるときに襲われたことは渚も知らない。


「…なんでも……」


渚を怖がるなんて渚に失礼だから、平静を装ってるつもりだけど、冷や汗が止まらない。


「嘘つかなくていーから。男が怖い?」


違う…。


男が怖いんじゃない……。


「……龍騎に初めて襲われた時、こうやって二人で並んで座ってる時だったから…。思い出しちゃっただけ……」


「じゃ…自分でやるか?」


遠慮がちに包帯を差し出される。


なんか申し訳ない。


拒絶されるのは嫌に決まってるもんね。


「大丈夫……」