「─お前、面白いな」


は…?


私、こいつマジで無理かも。


イライラする。


「前々から黒蝶を黒龍に引き入れることを考えてた」


知らないわよそんなこと。


「俺は反対してたけどな。所詮女は女。いくら黒蝶でも黒龍の役に立つことはあり得ない」


だから、知るかそんなこと。


「意外とお前は役に立つかも知れないな。喧嘩強いし、気も強い。そして俺はお前の弱味を握ってる」


弱味…ね。


「あなたが握ってる弱味は弱味と呼べるんですか?」


私はまた笑みを浮かべる。


だって、私の本性をバラしたところで、私が否定すれば皆は私を信じる。


何も証拠がないかから。


「呼べる」