「ちょっ…」


その弾みでハサミの刃が私の手首に当たり、赤い液体が流れ出す。


「ちょっと!!彩羽になんてことしてくれんのよ!!」


痛いなぁ……。


ムカつくわぁ…。


自分でもオーラが真っ黒になったのがわかった。


「てめぇ、殺されたいの?」


ボッサボサの髪の毛を掴んで、ハサミを突き立てる。


「やめて…やめて……っ!彩羽…っ」


目に涙を溜めて訴えてくる汚ならしい理沙。


「痛いんですけど」


切られた左手首を理沙の目の前につきだす。


「…っ彩羽が悪いんだよ……っっ!」


私が悪い…ねぇ。