これでいじめは行われやすくなっただろう。


「理沙最低」


奈美恵が言ったら、クラス中が言い出す。


一軍だからね、奈美恵は。


こうやっていじめは続く。


決して終わらない。


終わらせたければ私を不登校に追いやればいい。


そんなことが可能なら、ね??


「ねぇ、彩羽もやりなよ。見てるだけじゃつまんないでしょ」


と、里美に手渡されたのはハサミ。


断髪式が始まってたみたい。


「そだね。やっちゃお」


なんの躊躇いもなく理沙の髪の毛を切る。


もちろん、悲惨な髪型に。


「これでカツラ作れんじゃね?」


男子が、切り落とされた髪の毛を掴んで笑う。


「やめてよぉっ!!何で私なの……!?ねぇ彩羽…っ!!」


おとなしかった理沙が急に暴れる。