「渚に?」


眉をひそめる龍騎。


「こんな怪我させやがって…」


なんかキレてらっしゃいます?


オーラが黒い。


「ご心配なく。これくらいどうってことないから」


私を誰だと思ってんの。


「そういう問題じゃねぇんだよ」


〝渚にやられた〟という言葉が黒龍の新たな火種になるとはこの時は考えてもなかった。