香澄はこのクラスの表の支配者。


いじめという恐怖でクラスを支配する支配者に不満が出るのは当然こと。


例え一軍でも、自分の危険を犯してまで香澄を助けたいと思うような人間はいない。


絶対香澄に対して不満を持ってるはずだから。


だから、香澄を救う者なんて現れない。


「言っとくけど、俺のターゲットはお前ら全員だ」


香澄を無理矢理立たせて、座席の方へ突き飛ばす。


そのせいで机の並びはぐちゃぐちゃになり、座ってた人もドミノみたいに突き飛ばされた形に。


皆が恐怖で教室前方に逃げようと動く。


私もそれに習う。


ガシャンッッ!!


龍騎が机を蹴り飛ばした。


そして、近くにいた男子を殴る。


女子の悲鳴が上がる。


「うるせぇ」


震え上がるクラスメート。


そして、涙で顔がぐちゃぐちゃな香澄。


ダッサ。

気持ち悪い。


ウケる。


「このクラスの支配者は俺だ」


龍騎の宣言は復讐劇の終わりを意味し、同時に新たな支配者誕生を意味していた。