「瀬山くん……何者なの…?」


怯えてる演技をしながら龍騎に聞く。


これだけは打ち合わせ通り。


〝好きなタイミングで何者か聞け〟


って言われてたから。


「黒龍」


ちょっとドヤ顔に見えたのは私だけかな。


「黒龍……!?そんな…嘘でしょ……助けて……誰か…」


黒龍の悪事は誰もが知ってる。


親に教育されてるはずだから。


〝黒龍には近づくな〟って。


そんな黒龍を敵に回した香澄を助けようなんてバカはこのクラスにいない。